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コラム 通信教育でトリマーになれる?トリマーになるには?
わんちゃんが家族の一員となった今日、トリマーという職業に興味を持つかたも多いのではないでしょうか?とはいえ今更学校に通うのも…と思っている方は通信教育で習おうとしている人もいると思います。
今回は通信教育でトリマーになれるかを考えてみたいと思います。
通信教育のメリット
1.時間を有効活用できる
通信教育では、自分で時間を決めて行えるというメリットがあります。仕事の帰りが遅くて学べないのが、通信教育であれば学ぶことが出来ます。
2.自分のペースで学べる
用事などがあってやれない時や、逆にやる気があるときなど、よくあると思います。学校だとそれでも行かなければならなかったりしますが、通信教育だと自分のペースで学ぶことが出来るので、大きなメリットにではないでしょうか。
3.受講料がリーズナブル
犬を触る事がほぼないので、飼育料や管理料はかかりません。また、教室や、その他トリミング用品も必要がないので、必然的にリーズナブルな受講料になります。
通信教育のデメリット
1.犬を触らない
通信教育ですのでいつも犬を触って勉強することはありません。美容師の様にウィッグを使って学ぶところもありますが、
①ウィッグの毛は犬の毛とは違うので(毛流や毛質など)あまり役に立たない
②犬によって毛質が違うので(例えばプードルとヨークシャーテリアは毛質が全然違います)
③犬の保定の仕方を実践で学ぶことが出来ない
など、教材のみでは勉強できない事が沢山あります。
2.技術が言葉のみで理解しにくい
教科書もなるべくみなさんに理解できる様に明記はしていると思います。ですが、例えば「ボディを丸く」といった文言でも、人によっては真円を考える人もいれば楕円を考える人もいるでしょう。また、楕円でも細長い楕円と真円に近い楕円ではわんちゃんの印象は全然変わってしまいます。ですから、やはり実際に見て実践を積まないと技術の習得は難しいでしょう。
3.独学だと合っているかどうかわかりにくい
一番最初に習得しなければならないのが鋏を動かす事なのですが、鋏が難なく動かすことが出来るのは最低でも2~3ヵ月かかります。それは普段使っている工作バサミと動かし方が違うのと、人の美容師さんと違い沢山動かさなければならないので、手に負担がかからない持ち方や動かし方が難しく、時間がかかってしまうからです。なので、独学で学ばれて手に負担のかかるやり方で慣れてしまうと、トリマーになる前に腱鞘炎になってしまう可能性もあるのです。
4.シャンプーの技術が習得できない
たかがシャンプーと思われるかもしれませんが、実はとても難しいのがシャンプーの技術です。人間の皮脂と違ってなかなか落とす事が難しく、昔ですと5年ベイザー(シャンプーのみ行う人)をさせるのトリミングサロンもあったほど。そしてシャンプーとドライング(乾かす事)がしっかりできるとカットも上手に出来るようになるのですが、数回の実践では上手になる事も難しいのです。
また、シャンプー剤によって洗い上がりが違ったりと、色々なシャンプーを使い比べることも出来ませんし、犬種や世代によっても皮脂は変わってくるので、その経験を得ることもできません。
結局トリマーとしてやれるのか
人にもよるかと思いますが、通信教育で学ぶことはとても難しいと思います。例えば動物系学校を卒業後、改めて基礎を学びたいといった場合は通信教育の道もあるかも知れませんが、短期間で確実に技術を習得したい場合は回り道になってしまうかもしれません。
自分のわんちゃんだけやりたい方で、最初に試してみる分には良いかもしれません。ですが、自分のわんちゃん以外のトリミングを行いたいと思うのであれば、通信教育はお勧めすることはできないでしょう。
皆さんが経験の浅い美容師さんに切られたくないのと同様、大切なワンちゃんもウィッグしか切ったことのないトリマーさんに切られたくはないと思います。
それを踏まえて検討していただいてはいかがでしょうか。
通信教育ではなくても出来ることは
残念ながら通信教育ではトリマーの技術を習得するのは難しいですが、学校生活を無理することなく通って習得することは可能です。
SJDドッググルーミングスクールでは総合コースや全日コースですと年間1,000時間以上の実習時間で実技をしっかり行っていますし、週3コースや土日コースですと週に2回の実習とリモートで受講できる学科を1年通えば一般社団法人ジャパンケネルクラブ認定のトリマーC級の資格を取ることが出来ます。
やりたいと思ったら何となくの技術ではなく、しっかりと身に着く資格を取りましょう。