9月2日に国内でセンベルゴが発売されました。
糖尿病の治療において画期的な飲み薬で、インシュリンの注射がいらなくなります。
猫専用で、犬では使用できません。
アメリカやヨーロッパではすでに使用されている薬です。
1日1回のシロップ薬なので、1日2回のインシュリン注射生活から猫も飼い主も解放されることに大きな期待を寄せられています。
ただし、この薬には注意点があります。
詳細は大変長くなるのでここでは割愛しますが、センベルゴは体調が大変良好である初期の糖尿病でしか使用を推奨できません。特にインシュリン治療を長期間がんばってきた猫がこの薬に切り替えると、ケトアシドーシスという命に関わる危険な状態に陥る恐れがあります。
アメリカでは禁忌(使用すると大変危険)となる条件や病態が多く定められ安全への配慮がされていますが、国内では禁忌となる条件が大幅に削減されています。その理由についてメーカーの担当者に対面にて質問しましたが、農林水産省で許可をとる際に問題とならなかったためとの説明でした。
農林水産省で問題とされなかった根拠は不明ですが、同じ薬なのに地域によって使用条件が大きく異なるという異常性には注意が必要です。
国内での発売からまだ日が浅いため、海外の情報を積極的に取り入れる必要があります。
当院ではアメリカが定めている条件も参考にしながら使用できるかを検討しますので、興味がある方はご相談ください。
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